HEARTFUL MELODY

基本YOU TUBEに上がってる音源を貼って文章を併記するスタイルですが、YOU TUBEに1曲切り出しの形でない場合(音源フルでしか上がってない場合含む)は、画像のみの掲載とします。

SLANDER/NECROPHILE/KATAKLYSM

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"Resolution Defiance"SLANDER

90年結成の「遅れてきたNWOBHM」、SLANDERの2ndアルバムが、前作から実に26年ぶりのリリースとなった。前作の畳み掛けるようなノリのへヴィメタルにやられた人も多かろうが、今作はややメロディアスになってる印象だ。自分の知ってるNWOBHMバンドで例えると、丁度WILDFIREみたいな感じか。一方で前作のソリッド感も健在なので、その辺の心配も不要である。前作よりも実直にスケールアップした印象で、前作ハマりこんだ人は今作もしばらく手放せなくなること必至。このカッコよさは四の五の理屈で語るのは難しい。NWOBHMに疎いからといって敬遠する必要もないと思う。僕だってそうですから。へヴィメタルという音楽が好きならば、一聴の価値は間違いなくあると思うなぁ。今年のベストアルバム候補が早くも登場してしまった。

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"Awaking Those Oppressed"NECROPHILE

日本のデスメタルバンドとして初めて海外ツアー(アメリカ)を行ったNECROPHILEは、間違いなく日本のデスメタルの歴史を紐解くにあたって最重要バンドの一つである。しかしこれまでリリースされてきた音源はデモ、EP、スプリット参加のみで、今回実に約30年越しのアルバムデビューとなる。各メンバーはこのバンド以外にもMULTIPLEX、HELLCHILD、TRANSGRESSOR等層々たる日本のデスメタルの名バンドで実績を積んできた猛者の集まりであるが、それでもあまりにアルバムデビューが遅すぎた感は正直あった。少し前のコンピレーション盤を聴いて、ライブも幾度か拝見させてもらってきた限りでも、これはアルバム出すなら90年代初頭に出すべきだったんじゃないかと・・・。しかし実際聴いてみて、そのような浅はかな疑念はいっぺんで吹き飛んだ。オールドスクールの強さとプライドを現代に叩きつける強力作だ。確かにサウンドスタイルはDEATHやMORBID ANGELなどの流れにある、デスメタルの歴史の中では黎明期に位置するものだし、このバンドはそうしたルーツよりもさらにシンプルな音と身上としている。現在の複雑怪奇なブルータルデスメタルとは対極に位置するといってもいい。しかしその分一音一音が極めて力強く、大熊氏の噛み付くような咆哮は本気本物の厳つさがみなぎっている。そうしてアルバム全体に漂う殺気は、現在の若いバンドはきっと出せないものだ。これこそが、90年代の日本のデスメタルである。あの時代の音と情景が、現在の洗練された録音技術によってここに見事に蘇ったのだ。そういう点でも、本作の意義はとても大きいものがある。正直中々入手しづらいアルバムではあるのだが、オールドスクールに向き合う気概のある人ならば、絶対に聴いたほうがいい。今年のベストアルバム候補その2(リリースは完全に去年枠だけど、まあいいや)。

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"Sorcery"KATAKLYSM

カナディアンデスメタルの重鎮、KATAKLYSMの1995年リリースのデビューアルバム。このアルバムはとにかく冒頭のタイトル曲"Sorcery"に尽きる気がする。バンド名どおり大洪水、というか土石流と表現するのが相応しい怒涛のバッキングに、前後不覚でのた打ち回るが如きキチガイとしか言いようのないヴォーカル。このインパクトは相当なものなのでデスメタルが好きならば一度は聴いておきたいところだ。ギターのゴリゴリの音作りも本当つおい。但しこのブルータリティはアルバム通して貫徹されているわけでもなく、ウェット感を含んだ曲も多数見受けられる。後年このバンドはメロディックデスに移行するわけだが、デビュー時点でもうその片鱗は現れていたということだ。そういえばこのバンドってデビュー時結構賛否両論だったような・・・それで僕はアルバムの購入をためらってたから。本作は現在、EP"The Mystical Gate of Reincarnation"と2ndアルバム"Temple of Knowledge"がセットになったものが出回っているので、そちらを買うのがお得。