ATTACKER/ETERNAL THIRST/WILDHUNT/SACRED GATE

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"Sins of the World"ATTACKER

VICIOUS RUMORSやMETAL CHURCHのような旧式アメリカンパワーメタルって、既に絶滅が確定してしまったかのように思えるのだが、その最後の砦を守り続けているバンドの一つがこのATTACKERだ。結成は84年と古いものの、80年代のアルバムリリースは2枚のみで僕自身一介のマイナーバンドとして記憶している。しかし2000年代に再結成してから、80年代とは比べ物にならないほど活発に活動しているようだ。本作は2016年リリースの、再結成後4作目のアルバムとなる。2013年リリースの前作"Giants of Canaan"を聴いたとき、VICIOUS RUMORSとかよりはHADESあたりに近いマイナー臭いタイプかなぁと思ったものだが、本作でもその印象は変わらない。Gの鋭いリフさばきと切り込むようなハモリのフレーズ、凄まじくパワフルなハイトーンボイスを聴かせるボーカルと、出音的にはかなり圧倒されるのだが、メロディがイマイチ乾きすぎてるというか、我々日本人にとってはキャッチーさに欠ける感がある。もっともそれこそがアメリカンパワーメタルの本質のような気もしてるのだが・・・VRみたいなバンドはメジャー感が突き抜けてたから我々日本人の心にも響いただけで、アメリカの素のメタルのメロディセンスはこれなんだと。まあ何にせよ、この音が出せるバンドというのは現在非常に限られてきてしまってるし、それだけでも個人的には楽しめる。

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"The Hellish Fight Goes On"ETERNAL THIRST

80年代型のスタジアムメタルとかパワーメタルって、メタルで飯を食うのが難しくなった今再現が難しくなっていくんじゃないかと思ってたんだけどとんでもないね。少なくとも音源においては昔よりも着実に進歩を遂げている。このバンドも凄いわ。しかもチリ産。ここもメタル後進国だったのは今は昔なんだろうね。AGENT STEELのようなスピードメタルにOVERKILLや80年代後半ジャーマンパワーメタルのテイストを交えたような音なんだけど、とにかく1曲目で炸裂する怒涛の勢いには本当に圧倒される。Gソロ部で轟かせるピッキングハーモニクスはゾクゾクするようなカッコ良さだ。その後もかなり強力な楽曲が続き、最後まで耳を離せない。4曲目のインストナンバーなどもかなり出色の出来だと思うし、その上タイトルが"All Beasts Arise"とかカッコつけすぎじゃないですかー!ヴォーカルはメロスピブームの頃イタリアのバンドでかなり聴いたようなタイプで、ちょっと細いかな?と思わせつつ、それでも高音の伸びはかなりのものでスピードメタルで肝要なシャウトとかもバンバン決めていけてる。スピードメタル、パワーメタル好きならば絶対聴いておいたほうが良いレベルの凄い一枚。この時代においてもこんな音源に出会えるのは、僕は本当幸せものだよ。

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"Descending"WILDHUNT

デモ音源がStormspellからCD化もされていた、オーストリアスラッシュメタルバンドのデビューアルバム。デモの時はギターヴォーカルとドラムの2人しかいなかったが、このアルバムではベーシストが新たに加入している。デモの頃はドイツのACCUSERみたいな湿りきったユーロテクニカルスラッシュかなーと思っていたが、このデビューアルバムでは、METALLICAやTESTAMENT、そしてHEATHENを思わせる明快さとギターの刻みがより強調されているように感じる。7,8分の構成に凝った長い曲が多いのだが、しっかりとした構成力でもって聴かせる内容に仕上げられているあたり、頑張っているなぁと感心させられる。ただ、ドラムがやや追いついていない感があり、その辺でいささかの荒さや不安定さを感じてしまうのも確か。でもその辺は今後活動を続けていけば確実に改善されていくでしょう。思えばベイエリアクランチ標榜系バンドは今でも多くとも、こういうドラマを音で表現するバンドって最近では珍しくなっているので、このバンドには頑張って欲しいし影ながら応援している。

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"Countdown to Armageddon"SACRED GATE

ジャーマンパワーメタル若手バンドの2016年リリースアルバム。このバンドは知らなかったのだが、聴いてびっくり。このヴォーカルはJames Rivera???慌てて調べたら全くの別人でほっとした。またHELSTAR辞めたのかと思ったから。確かに良く聴くと本家に比べると声域が狭そうとは差異が見受けられるのだが、声質はとにかく似てる。だもんで音楽性もRiveraの主なキャリアであるHELSTARや以前やってたDESTINY'S ENDを彷彿とさせるもの。ただパワーメタルらしいジャキジャキ感はあまりなく、よりIRON MAIDENというルーツに近い感じだけどね。何にしてもジャーマンらしさは希薄で本当HELSTARとかのアメリカのバンドみたい。スタイルは本当オーソドックスなのだけど、演奏力は確かだし、曲も聴かせる内容だし、何よりこの出音だからね。自分みたいなアメリカンパワーメタル好きはそれだけで耳を惹かれてしまう。今後にも期待したかったところだが、なんと本作発表後に解散!!もったいない~。