ASTRAL WINTER/BESTIAL WARLUST

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"Forest of Silence"ASTRAL WINTER

オーストラリアの、なんと一人で全パートを担うブラックメタルプロジェクトだそうで、これが2作目となる。B級メロスピの如きベッタベタな楽曲の土台の上に、仰々しいオーケストレーションが轟き、雄雄しいギターのフレーズがこれでもかと慟哭の叫びを上げていく。洗練はされてないにせよ、これは凄い。しっかしそれだけに残念なのが、音質とミックスが悪いんですよね…。クリーンボイスで歌う場面なるとそこだけ浮きまくるのは、さすがに失笑。もちょっとレコーディング勉強してくださいな。話によるとこのプロジェクトはCATAMENIAというバンドのフォロワーに位置するそうで、てことはCATAMENIAとやらに手を出せばこういうのがもっと聴けるのか。

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”Blood & Valour”BESTIAL WARLUST

1stに続き、2ndもHells Headbangerから無事再発。1st同様、見開き逆十字デジパックです。1stは楽曲に演奏がなんとかギリギリ追いついている死に物狂いのいっぱいいっぱい感が素晴らしかったわけだけど、それゆえに理解出来る人と出来ない人をはっきり分けそうなところもあった。しかし、そんな1stについていけなかった人もこの2ndはもちっと頑張って是非聴いてみましょう。

1stと比べて演奏力と整合感が飛躍的に向上。楽曲もキャッチーなキメがふんだんに盛り込まれ、それらの結果、とにかく分かりやすくなった。これならデス/ブラックメタル好きであれば、誰でも楽しめるだろう。反面、当然1stと比べてウォーブラックメタルらしさは減退したという見方も出来るわけだが、僕としてはこちらの洗練性を取りたい。単純に聴いてて気持ちいいんだもの。極端な話、SEPULTURAとかと同じような感覚で聴ける。”Within Storm”のようなインストナンバーも、スマートにキマってますし。

そうした音像からは、メジャー感すら醸し出すようになり、このまま続けていればオーバーグラウンドへの進出すら望めたんじゃないかと思う。彼らはまがりなりにもブラックメタル黎明期を代表するバンドの一つですしね。しかし…彼らはそれを拒むかのように、この2作目で持って解散してしまった。その後の各々のキャリアがいまいちパッとしないこともあって、未だ早すぎる終焉が惜しまれる。

蛇足ながら、今回の再発盤にはボーナストラックとして、彼らの一番のルーツであろうBATHORYの”Massacre”カバーが収録されている。実にBESTIAL WARLUSTらしい仕上がりになってはいるけど…やっぱBATHORYのカバーは難しいね。このバンドのみならず、本家に迫るBATHORYカバーって聴いたことがない。